城
伊賀市の中心地に立ち、街のシンボルでもある伊賀上野城。天正13年(1585)、豊臣秀吉の命により伊賀に移された筒井定次が、現在の伊賀上野城の原型となる城を築いたことに始まります。現在と同様に3層の天守閣を建て、城下町の礎も築きました。
江戸時代に入り徳川家康からの信頼が厚かった藤堂高虎が藩主となり、城を受け継いで大改修を行ったとされます。当初は大坂・豊臣との決戦に備えるための城とされ、10棟もの櫓を有し、建設中に大暴風により倒壊しましたが5層の天守閣が立つ構想でした。現在も残る高い石垣に、当時の城の規模が伝わります。伊賀の街には今も城下町としての面影が残り、城とともに歩んだ歴史を感じられます。
伊賀上野城
江戸時代初期に築城の名手・藤堂高虎によって造られた。現在の天守閣は昭和10年(1935)に建てられたもので、白壁と優美な屋根の形から、白鳳城とも呼ばれている。内部には武具や甲冑、藤堂家ゆかりの品々が展示され、最上階からは城下町を一望できる。日本有数の高さを誇る約30mの石垣も見もの。
- TEL
- 0595-21-3148
- 開館時間
- 9:00〜17:00(受付は〜16:45)
- 休館日
- 12月29〜31日休
- 登閣料
- 大人500円、小人200円
- 住所
- 三重県伊賀市上野丸之内106
- アクセス
- 伊賀鉄道上野市駅から徒歩約8分
忍者
飛鳥時代から江戸時代の日本において忍術を使い敵方に忍び入り、諜報・謀略活動などを行ったとされる忍者。伊賀流とは伊賀国に伝わっていた忍術流派の総称であり、鎌倉時代に起源があるといわれています。山ひとつ隔てた滋賀県・甲賀の甲賀流とともに、全国的に知られる忍術流派です。
伊賀流忍者は9字の呪文と9種類の印を使う九字護身法などの呪術や、火薬玉などを使った火術を得意としました。それらの忍術は江戸時代に伝書としてまとめられるようになったとされ、現在も伊賀の旧家に残されているものもあります。伊賀では伊賀流忍者博物館など忍者に関するスポットも多くあり、忍術を学んだり忍者の体験をしたりすることができます。忍者を通して伊賀に残る歴史や文化に触れてみてください。
伊賀流忍者博物館
江戸時代後期に建てられたという土豪屋敷を移築したもの。屋敷のあちらこちらにどんでん返しや抜け道、隠し戸などの仕掛け・カラクリがあり、くノ一(女忍者)が実演しながら案内してくれる。忍術ショーや手裏剣打ち体験も楽しめる。
- TEL
- 0595-23-0311
- 開館時間
- 9:00〜17:00(受付は〜16:30)
- 休館日
- 12月29日〜1月1日休
- 料金
- 大人756円、小人432円
- 住所
- 三重県伊賀市上野丸之内117
- アクセス
- 伊賀鉄道上野市駅から徒歩約10分
松尾芭蕉
松尾芭蕉は寛永21年(1644)、現在の伊賀市に生まれました。本名は松尾忠右衛門宗房といい、芭蕉という俳号は庵号(芭蕉庵)に由来します。京都の北村季吟に師事して本格的に俳諧の道を歩み始め、寛文12年(1672)、29歳の時に江戸に移りました。その後才能を開花させて俳諧師となり、東北や北陸など各地を旅しながら俳句を詠み、「おくのほそ道」など数々の作品を残しました。江戸に移り住んだ後も度々、伊賀に帰郷したとされます。
そんな松尾芭蕉ゆかりの地である伊賀には、芭蕉翁記念館や芭蕉が幼少期を過ごした生家、芭蕉の姿を模した八角堂・俳聖殿など、松尾芭蕉に関する多くのスポットがあります。自然や庶民生活の詩情を余韻豊かに表現した松尾芭蕉の感性を育んだ伊賀の地を、当時に思いを馳せながらめぐってみてはいかがでしょうか。
芭蕉翁記念館
芭蕉翁直筆の懐紙・色紙のほか、連歌・俳諧に関する資料が展示される。おくのほそ道などで芭蕉翁が歩いた行程が分かる「芭蕉翁紀行足跡図」も設置されており、芭蕉翁の足跡をたどることができる。年に数回、企画展・特別展を開催。
- TEL
- 0595-21-2219
- 開館時間
- 8:30〜17:00(受付は〜16:30)
- 休館日
- 年末年始ほか、臨時休あり
- 料金
- 大人300円、小人100円
- 住所
- 三重県伊賀市上野丸之内117-13
- アクセス
- 伊賀鉄道上野市駅から徒歩約5分
- URL
- http://www.basho-bp.jp(芭蕉翁顕彰会)