伊賀の文化

伊賀焼

Iga-yaki
伊賀焼窯元 長谷園

奈良時代に起源をもち、鎌倉時代より本格的に行われるようになったといわれる伊賀焼。伊賀が良質な陶土の産地であり、薪に最適な赤松の森林が豊かであったことから発展したといわれています。茶の湯が盛んになった17世紀初頭には、美意識が高く力強い茶陶の水指や花入なども焼かれるようになりました。優れた耐火性をもつ土を使用していることから、現代では土鍋や耐熱食器などにも向いている陶器として全国的に知られています。
伊賀焼の文化を体感したいなら、伊賀の北西に位置する丸柱がおすすめです。伊賀焼の里として親しまれる丸柱には、現在も昔ながらの窯元が数多く点在しています。所々にレンガ造りの煙突が立つ焼きものの里の雰囲気を味わいながら、窯元を訪ねて好みの1枚を探したり作陶体験をしたり、伊賀焼をさまざまに楽しみましょう。

伊賀焼窯元 長谷園

天保3年(1832)創業の伊賀焼の老舗。創業時に造られたという現存する日本最大の16連房の登り窯や、同じく国の登録有形文化財に指定されている大正時代築の旧事務所などを見学できる。展示室や作陶体験を行える体験工房もあり、伊賀焼の魅力に存分に触れられる。

TEL
0595-44-1511
営業時間
9:00〜17:00
休業日
お盆、年末年始休
住所
三重県伊賀市丸柱569
アクセス
伊賀鉄道上野市駅から車約15分
URL
https://www.igamono.co.jp

伊賀組みひも

Iga Kumihimo
組みひも

伊賀の伝統的工芸品である伊賀くみひもは、古くから帯締などの和装小物に使われ、親しまれてきました。その歴史を追うと奈良時代以前にさかのぼるといわれますが、伊賀の地域産業として本格的に発展したのは、明治時代の中頃。江戸の文化として残っていた組みひも技術を伊賀に持ち帰り、広まったといわれています。
伊賀くみひもは現在も、手で組み上げる“手組みひも”が特に有名で、全国シェア約9割を誇ります。美しく染められた絹糸や金銀糸などを組み糸に使い、丸台などの伝統的な組台で繊細に組み上げていく手組みひもは、味わい深い独特の風合いです。自分で組みひもを作ることができる「伊賀伝統伝承館 伊賀くみひも 組匠の里」で、その魅力を感じてみてください。

伊賀伝統伝承館 伊賀くみひも 組匠の里

伊賀くみひもの展示や販売などを行い、その歴史を学べる施設。組みひもの体験教室を実施しており、初心者でも約30分でキーホルダーやブレスレットを作ることができる。色とりどりの組みひものグッズは、伊賀のお土産にぴったり。

TEL
0595-23-8038
営業時間
9:00〜17:00
休館日
月曜休(祝日の場合は開館)、12月29日〜1月3日休
料金
無料(体験教室は1人1100円)
住所
三重県伊賀市上野丸之内116-2
アクセス
伊賀鉄道上野市駅から徒歩約5分
URL
http://www.kumihimo.or.jp

上野天神祭

Ueno Tenjin Festival

伊賀の代表的な祭りとして挙げられるのが、菅原道真公を主祭神とする上野天神宮の秋の祭礼・上野天神祭。10月25日までの直近の日曜日とその前日・前々日の3日間に行われています。
上野天神祭の神幸祭(本祭の巡行)では、天満宮と九社宮の2基の神輿に供奉する行列として、鬼行列と京都・祇園祭の山鉾の形態を取り入れた楼車(だんじり)の巡行を見られます。400年の歴史をもつこれらの一連の行列は「上野天神祭のダンジリ行事」として、平成28年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。伊賀上野の城下町を100以上の鬼たちと、絢爛豪華な9基の楼車(だんじり)が囃子を奏でながら巡行する様子は、伊賀の秋の風物詩として親しまれています。

だんじり会館

上野天神祭で使われるだんじり3基と鬼行列の再現展示を観られ、年中祭りの雰囲気を楽しめる施設。大型スクリーンでは上野天神祭が映し出されており、その迫力も体感できる。忍者の衣装を貸し出す忍者変身処もある。

TEL
0595-24-4400
開館時間
9:00〜17:00(受付は〜16:30)
休館日
4月の第2・3土曜のいずれか1日、上野天神祭期間3日間、12月29日〜1月1日休
入館料
大人500円、小人300円
住所
三重県伊賀市上野丸之内122-4
アクセス
伊賀鉄道上野市駅から徒歩約5分